家畜伝染予防法
畜産の振興を図るためには、家畜衛生、とくに家畜の伝染病の発生を予防し、まん延を防止することが重要です。
家畜伝染病予防法(家伝法)は、畜産振興の基盤としての家畜防疫の強化を図ることを目的として昭和26年に制定され、
その後の時代の推移と学問の進歩に伴い、不断に改善、洗練され、それぞれの時代に即応した家畜防疫の基本法として
多大な効果を発揮してきました。
(第1章)
同法の基本原則である目的、同法における基本的用語の定義等に関する規定
(第2章)
家畜の伝染性疾病の発生の予防に関する規定
(第3章)
家畜伝染病(法定伝染病)のまん延の防止に関する規定
(第4章)
輸出入検疫に関する規定
(第5章)
第2章から第4章において規定する措置以外の家畜の伝染性疾病の発生もしくはまん延の防止又はその双方に通じる措置に関する規定
(第6章)
罰則
獣医師の届出義務
家伝法においては、家畜の伝染性疾病の発生を予防し、家畜伝染病のまん延の防止を図るため、 (1)家畜伝染病(法定伝染病)、 (2)家畜伝染病以外の伝染性疾病で省令で定められたもの(届出伝染病)、 (3)既に知られている疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なる疾病(新疾病) にかかり又はかかっている疑いがある家畜を発見した獣医師は、遅滞なく、その家畜又はその死体の所在地を 管轄する都道府県知事に届け出なければならないと規定されています。 家畜伝染病と届出伝染病はあわせて監視伝染病と呼ばれています。
届出なければならない疾病
獣医師が病気を発見したとき、届出を行う必要があるものには以下のものがあります。
家畜伝染病(腐蛆病を除く)にかかっている家畜を「患畜」、患畜である疑いがある家畜及び牛疫、牛肺疫、口蹄疫、狂犬病、鼻疽又はアフリカ豚コレラの病原体に触れたため、 又は触れた疑いがあるため、患畜となるおそれがある家畜を「疑似患畜」と呼びます(家伝法第2条第2項)。
家伝法第13条第1項においては、「家畜が患畜又は疑似患畜となったことを発見したときは、当該家畜を診断し、 又はその死体を検案した獣医師は、省令で定める手続きに従い、遅滞なく、当該家畜またはその死体の所在地を管轄する都道府県知事にその旨を届け出なければならない。」と規定されています。
家伝法第4条第1項においては、「家畜が家畜伝染病以外の伝染性疾病(省令で定めるものに限る「以下届出伝染病という」)にかかり、又かかっている疑いがあることを発見したときは、当該家畜を診断し、 又はその死体を検案した獣医師は、省令で定める手続きに従い、遅滞なく、当該家畜またはその死体の所在地を管轄する都道府県知事にその旨を届け出なければならない。」と規定されています。
届出の時期
家畜の伝染性疾病のまん延を防止するためには、初期の防疫対策がいかに的確に行われるかが非常に重要な問題になります。 家伝法においては、届出は「遅滞なく」行わなければならないと規定されており、 届出においては迅速性がもっとも大切な要素となります。届出を行う前に確定診断を行う必要はありません。 患畜に少しでも疑わしい臨床症状等が認められた場合、すぐに最寄りの家畜保健衛生所(又は都道府県主務課)に 届け出て下さい。届出を受けた家畜保健衛生所の家畜防疫員は、関係機関と連絡をとりながら、 検査を行い、診断を確定するとともに所用の措置をとります。
届出の方法
家伝法においては、届出は「省令で定める手続きに従い」行わなければならないと規定されており、
これを受け省令(家伝法施行規則)では届出事項を定め、届出は「文書又は口頭でしなければならない」と規定しています。
(家畜伝染病については家伝法施行規則第22条、届出伝染病については同規則第2条の2、新疾病については同規則第5条)。
実際にはまず最寄りの家畜保健衛生所(又は都道府県畜産主務課)に電話で連絡を取り、
所用の措置について指示を受けた後、別に定める届出様式(家伝法施行規則に定められた届出事項を
全て記入する必要があります)に記入して連絡した家畜保健衛生所に提出することをお勧めします。
届出様式の提出は、
1.自ら持参する
2.ファックスで送付する
のいずれかの方法で行って下さい。その際できる限り、診断簿(カルテ)、
血液検査結果等参考となる資料を添付して下さい。