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おしらせ
●産業動物獣医師修学資金給付事業実施要領

第1 趣旨

我が国農業の基幹的部門の一つである畜産農業において、飼育規模の拡大等を背景とした慢性疾病の顕在化や家畜の生産機能に密接に関連する疾病の発生の増加等が生産性の向上を図る上での阻害要因となっている。また、近年の国民の健康意識の高まり等を背景として、食品の安全性に対して大きな関心が注がれている。

このような中、産業動物獣医師に対しては、飼養規模の拡大に対応し従来の個体診療はもとより、農場単位での集団管理衛生技術の提供を行うことが求められており、農場段階へのHACCP手法の普及等の幅広い獣医療の提供が要請されてきている。一方、産業動物獣医師の高齢化や地域的な偏在、農業関係団体等における産業動物獣医師の新規参入機会の減少等の問題が顕在化してきており、畜産の振興を図る上で障害となっている。

このため、獣医学を専攻する学生のうちで産業動物獣医師を志す者に対し産業動物獣医師修学資金(以下「修学資金」という。)を給付する事業につき、農畜産業振興事業団(以下「事業団」という。)が社団法人中央畜産会(以下「中央畜産会」という。)に助成し、その修学を経済的に援助することにより、有能な産業動物獣医師の養成及び確保を図り、もって産業動物診療体制の整備に資するものとする。


第2 事業実施主体

この事業の実施主体は、中央畜産会とする。


第3 事業の内容

この事業の内容は、中央畜産会が次に揚げる事業を行うのに必要とする資金に充てるため、産業動物獣医師修学資金基金(以下「修学資金基金」という。)を造成する事業とする。

1.修学資金給付事業
 中央畜産会は、民法(明治29年法律第89号)第34条の規定に基づき設立された法人であって都道府県知事が適当と認める団体(以下「県団体」という。)が、地域における農業動物獣医師の確保を図るため、修学資金の給付に関する契約(以下「給付契約」という。)を締結した者に対し、修学資金を給付するのに要する経費について助成するのとする。

2.修学資金給付円滑化事業
 中央畜産会は、1の事業の円滑な実施を図るため、次に揚げる事業を行うものとする。

(1) 事業推進のためのパンフレット等の作成及び県団体、関係団体等に対する事業の普及、指導、連絡調整等
(2) 県団体が、関係者、関係団体等に対する事業の普及、指導、連絡調整等を行うのに要する経費についての助成

第4 基金の造成及び管理運用
1. 中央畜産会は、事業団からの助成をもって修学資金基金を設けることとし、その運用により生じた果実、第5の2の(4)のウにより返戻のあった返還金、加算金及び延滞利子は本基金に繰り入れるものとする。
2. 中央畜産会は、修学資金基金を他の勘定と区分して経理するものとする。
3. 中央畜産会は、次に揚げる場合を除き、修学資金基金を取り崩してはならないものとする。
(1) 第3に規定する事業の要する経費に充てる場合
(2) 修学資金基金の運用により生じる果実に相当する額の範囲内で、事業団の理事長(以下「理事長」と言う。)の承認を受けて支出する経費に充てる場合
4. 中央畜産会は、事業実施期間終了後、修学資金基金に残額が生じた場合又は事業実施期間中であっても修学資金基金に残額が生じることが見込まれるため理事長から返還の指示があった場合、これを事業団に返還するものとする。

第5 事業の実施
1.事業実施計画の作成
(1) 県団体は、事業の実施に当たっては、毎年度、事業実施計画を作成し、都道府県知事と協議の上、中央畜産会に提出するものとする。
(2) 中央畜産会は、提出された事業実施計画を取りまとめ、自ら作成する事業実施計画とともに、理事長に提出し、承認を受けるものとする。

2.修学資金の給付等
(1) 給付規程
県団体は、(2)から(5)までに揚げる事項その他の必要事項に関して修学規程を定めるとともに、修学資金の給付を受ける者に対する修学資金の給付に当たっては、当該規程の定めるところにより給付契約を締結して行うものとする。
(2) 給付対象者
ア 修学資金の給付を受けることのできる者は、学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学において獣医学を専攻する学生であって、獣医療法(平成4年法律第46号)第11条の規定により定められた都道府県計画(以下「都道府県計画」という。)で産業動物診療体制を整備する必要があると認められた地域等において、将来次に揚げる団体の診療施設等に勤務し又は自ら診療所を開設する等によって、産業動物の疾病の予防、治療又は家畜衛生に関する指導の業務(以下「診療業務」という。)に従事しようとする者とする。
(ア) 地方公共団体
(イ) 農業協同組合又は農業協同組合連合会
(ウ) 農業共済組合又は農業共済組合連合会
(エ) 産業動物の疾病の予防、治療又は家畜衛生に関する指導のための機関であって、中央畜産会が理事長の承認を得て適当と認めるもの

イ 都道府県等が行う獣医師の確保のための奨学金を受けている者は、当該都道府県等が修学資金の負担者となる場合を除き、給付の対象から除外するものとする。

(3) 給付額及び給付期間
ア. 修学資金の給付基準は、月額100,000円以内とする。
イ. 修学資金の給付期間は、大学第1学年から獣医師国家試験受験資格を取得するまでとする。

(4) 修学資金の返還
ア 県団体は、修学資金の給付を受けた者が次に揚げるいずれかに該当する場合は、給付した修学資金を返還させるものとする。ただし、修学資金の給付を受けた者が診療業務の従事中に、死亡、事故又は業務上に起因する心身の故障のため業務を継続することができなくなった場合、その他の中央畜産会が理事長の承認を得て適当と認める場合には、返還すべき修学資金の全部又は一部を免除することができる。
(ア) 給付契約が解除されたとき。
(イ) 獣医師国家試験受験資格を取得した日から2年以内に獣医師免許を取得しなかったとき。
(ウ) 獣医師免許を取得後、中央畜産会が理事長の承認を得て別に定める期間内に診療業務に従事しなかったとき
(エ) 獣医師免許を取得後、診療業務に従事した期間が修学金給付期間(修学資金の休止に係る期間を除く。)の2分の3の期間に満たなかったとき。

イ 返還に係る加算金及び延滞利子の取扱いについては、理事長が別に定めるものとする。

ウ 県団体は、修学資金の給付を受けた者から修学資金の全部又は一部の返還、加算金及び延滞利子の納付があった場合には、速やかに中央産業会に対し、当該修学資金の給付を受けた者への修学資金に占める中央畜産会の給付の割合の持分に応じて返戻するものとする。

(5) 返還の猶予
県団体は、中央畜産会が理事長の承認を得て適当と認める場合には、修学資金を受けた者に対し修学資金の返還の履行を猶予することができる。

3.事業の実績報告

(1) 県団体は、毎年度遅滞なく都道府県知事及び中央畜産会に対し当該年度に実施した事業の実績を報告するものとする。
(2) 中央畜産会は、提出された事業の実績を取りまとめの上、自らの事業の実績とともに、遅滞なく、理事長に報告するものとする。

4.事業実施期間

この事業の実施期間は、平成15年度から平成29年度までとする。



第6 事業の推進指導等
1. 中央畜産会は、農林水産省及び事業団の指導の下、都道府県及び関係団体との連携に努め、この事業の円滑な推進を図るものとする。
2. 県団体は、中央畜産会及び都道府県の指導の下、関係機関及び関係団体との連携、学生等に対する事業の趣旨、内容等の周知徹底に努めるとともに、事業の適性かつ円滑な実施を図るものとする。
3. 都道府県知事は、この事業の適正かつ円滑な実施を図るため、この事業の趣旨、内容等の周知徹底、県団体等に対する指導その他の必要な支援に努め、都道府県計画に基づき、本事業を計画的に推進するものとする。

第7 事業団の助成等
1. 事業団は、予算の範囲内において、別表第1に定める補助対象経費及び補助率により、中央畜産会が第4の規定に基づき修学資金基金の造成を行うのに要する経費につき助成するものとする。
2. 中央畜産会は、別表第2に定める補助対象経費及び補助率により、第3に規定する事業を実施するのに要する経費につき修学資金基金より支出するものとする。

附則
1. この要領は、通知の日から施行する。
2. この要領の施行の際現に産業動物獣医師確保特別修学資金給付事業実施要領(昭和52年11月30日付け52畜A第4996号農林省畜産局長通達。以下「旧要領」という。)に基づいて実施されている事業については、なお従前の例による。
3. 中央畜産会は、旧要領第2の規定により設置された基金のうち、事業団からの助成については、理事長が別に定めるところにより事業団に返還するものとし、残額については修学資金基金に繰り入れるものとする。

別表第1(第7の1の関係)
補助対象経費
補助率
中央畜産会が修学資金基金を造成するのに要する経費 定額

別表第2(第7の2の関係)
事業の種類
給付対象経費
補助率
1.修学資金給付事業



2.修学資金給付円滑化事業
県団体が、修学資金を給付するのに要す経費


(1)中央畜産会が、事業推進のためのパンフレット等の作成、県団体、関係団体等に対する事業の普及、指導、連絡調整等を行うのに要する経費

(2)県団体が、関係者、関係団体等に対する事業の普及、指導、連絡調整等を行うのに要する経費
1/2以内
ただし、1人当たり月額5万円を上限とする


定額






定額